こんにちは!
TAC中小企業診断士講座のMOPです。


「コンサルティングの現場から」
現役中小企業診断士のコンサルティング事例を
紹介するコーナーです。

中小企業診断士S先生の“コンサルティングの現場”を
シリーズで連載しています!

前回のお話はこちら



コンサルティングの現場から 第63回 
創業希望者の夢を支援する(5)


標的顧客の設定 (2)

TAC中小企業診断士講座_パソコン

パソコンが普及してから、ずいぶんと時間が経つ。

普及の初期には多くのパソコン教室が登場したが
現在は一段落の感がある。

「パソコンできます」というあいまいなスキルレベルが
我々の意識の中にある程度定まったのかもしれない。

彼女らの伝えられるスキルが今までの
パソコン教室レベルであるなら
顧客となりうる層は限られてしまう。

教室を借りて、顧客に使用させるパソコンを配備するという。

彼女らは設備投資を回収するだけの収益が得られるだろうか。

彼女たちへのアドバイスを考えた。

「パソコン初級のお客様はどんな人でしょうね。

一般の人って、パソコンのスキルはそれなりに持っていますから
パソコンに縁のなかった高齢者を対象にしてはいかがですか。

孫たちは携帯電話でメールを使いますが
高齢者にあの小さな画面とキーボタンは不向きです。

おじいちゃんやおばあちゃんは、孫たちと話をしたいけれど
孫たちはパスしたいと思っています。

メールなら、コミュニケーションできますよね。

また、おふたりが、教室用の部屋を借りるにしても
パソコンを準備するにしても、お金が必要です。

高齢者宅への出張パソコン教室はいかがですか。

そうすれば、パソコンを買うところからお手伝いできます。

高齢者に教室まで通ってもらうよりも喜ばれるでしょうね。

パソコンの家庭教師ですよ」

設備投資のいらないパソコン教室を提案した。

教室を開講することしか考えていなかった彼女たちの目が輝いた。


診断士は新規創業希望者の夢を支援する。

夢を実現するためには、いろいろな思案が必要であり
問題を解決していかなければならない。

問題に気づいていない新規創業希望者に
現在の問題を指摘すると機嫌の悪くなる人もいるから
診断士はコミュニケーション能力も必要である。

ペーパーテストである診断士試験では
コミュニケーション能力を判断できない。

だから、口述試験が取り入れられたのだろう。

診断士の知識に加えて、記述やコミュニケーションの
スキルも鍛えておこう。

今シリーズおわり

次回もお楽しみに!



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