こんにちは!
TAC中小企業診断士講座のMOPです。


「コンサルティングの現場から」
現役中小企業診断士のコンサルティング事例を
紹介するコーナーです。

中小企業診断士S先生の“コンサルティングの現場”
をシリーズで連載します!

前回のお話はこちら



コンサルティングの現場から 第55回 
経営者の思いをかなえる(3)


調査、分析、考察(1)

TAC中小企業診断士ブログ_経営者の思い

私が注目したのは、2号店開店の経緯である。

2号店は社長の夢であった都内一等地での出店である。

そのためにA社長にやや焦りが出たのではないか
という推測ができた。

2号店の出店準備が十分に整っていなかったのではないか
それとなくA社長にその点を確認すると
A社長も否定をしなかった。

私がこのように感じた主な理由は以下のとおりである。

(1)確保困難な都内の一等地の物件を3ヶ月という短期間で確保したこと。

(2)1階を希望していたにも関わらず2階のスペースを確保したこと。

(3)2号店の立地がX社の顧客層とマッチしているのか疑問だったこと。

2時間ほどのヒアリング後、私はA社長に
X社の決算書、試算表、売上表などの資料分析や
2号店の近隣店及び消費者に関する調査を
おこないたい旨を伝え、了承を得た。

資料分析では、卸売事業や通信販売事業、1号店の売上は順調で
特に通信販売事業の売上が拡大していることが見て取れた。

また、通信販売事業の顧客は東京近郊に
多く存在することも確認できた。

2号店の売上は販売計画の5割程度しか達成していなかった。

財務状況としては、売上高人件費率の上昇
支払利息の増大に伴う営業外費用の増加
2号店の在庫拡大に伴う営業キャッシュフローの減少
などが顕著になっていた。

つづく



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